ChatGPT、新機能「Company knowledge」を追加 社内ツールから情報を抽出して回答生成
OpenAIは2025年10月23日（米国時間）、「ChatGPT Business」、「ChatGPT Enterprise」、**「ChatGPT Edu」向けに新機能「Company knowledge」**を導入した。
この機能は、Slack、Microsoft SharePoint、Google Drive、GitHubなどの業務アプリを横断的に解析し、関連情報を統合して回答を生成する。GPT-5を搭載しており、回答には参照元を明示するため、情報の出所を確認できる。
具体的な活用例
例えば営業担当者が「次の顧客ミーティングの準備資料を作成して」と依頼した場合、連携したSlackやメール、Googleドキュメントの最近の会議メモなどから関連情報を抽出。コンテキストを結び付けて資料を作成することができる。
利用方法
利用開始は簡単で、メッセージ入力欄の「Company knowledge」を選択し、初回のみ業務アプリを接続すれば準備完了。
質問時には自動的に関連コンテキストを検索し、回答の根拠をサイドバーに表示。引用部分をクリックすると、元のファイルやメッセージも確認できる。
ChatGPT「Company knowledge」、情報統合とセキュリティを強化
新機能「Company knowledge」では、複数の情報源を横断的に検索し、矛盾する記述がある場合には複数の観点を表示する設計となっている。議論内容や異なる意見はハイライトで示され、検索には日付フィルターも利用可能なため、特定時点の情報を追跡できる。
セキュリティ・アクセス管理
セキュリティ面では、既存の社内権限を尊重し、ユーザーがアクセス権を持つ範囲内の情報のみを扱う。OpenAIは**「ユーザーデータを学習に使用しない」**と明言しており、通信は業界標準の暗号化で保護される。
さらに、SSO（Single Sign-On）やSCIM、IPアドレス制限などのアクセス管理機能を備え、管理者は「Enterprise Compliance API」を通じて会話ログにアクセス可能だ。
連携ツールと今後の拡張
OpenAIによると、連携可能なツールにはAsana、GitLab Issues、ClickUpなども追加済みで、今後も順次拡充予定。また、Web検索やグラフ・画像作成機能の統合も計画されている。
